うちのブレーカー容量、変更がいるかも⁉︎原因と対策‼︎

お住まいのブレーカー容量足りていますか?ブレーカー容量とは、一つのお住まいで使える電気の総量を言います。しかし、契約時と違って生活の変化などが起こり、必要な電気の総量が一気に増えてしまうことがあります。そういった時は容量の変更をした方が大変ストレスが減ります。今回は変更が必要な理由やその対策などを紹介していきます。

次のような状況が起きたら容量変更しよう‼︎

消費電力が一気に増えるため、お宅で本来契約している消費電力の供給量ではまかない切れない可能性が大きくなる状況の一例を紹介します。

親ブレーカーが頻繁に落ちる

親ブレーカーとは、お住まいの各部屋に配電をする大もとの電源です。しかし、同じタイミングで一度に使える電気の容量を一斉に超えると、これ以上は何か異常が起きるかも知れないと判断して防御機構の一環で自動的に親ブレーカーが落ちます。それにより配電がストップしてしまうのですが、これは電気会社と配電出来る最大量を契約した当時の量では足りないために起こります。

エアコンを新しく入れる予定がある

エアコンは一度に温度調節、空調調節を行うため、大量の電気を長時間に渡って使用する機械です。そのため、今までの家電状況では問題なかった電気の必要量が一気に増えてしまう恐れがあります。その結果、親ブレーカーが落ちる可能性が大きく上がります。

電子レンジなど家電を買い換える予定がある

電子レンジもまた、大量の熱を一瞬で発生させる機会であるため、大量の電気を使用する機械です。時間自体はせいぜい数十秒〜数分かも知れません。しかしその一瞬で必要とする電気量はかなりの量となるため、やはり親ブレーカーが落ちやすくなる原因に上げられます。

同居者が増える

同居者が増えると、1日に使用する電気量が1人分、1部屋分は増えると考えて良いでしょう。その結果、誰かが料理している時にTVを観出したり、お風呂上がりに髪を乾かしたり、冷暖房を点け始めたりを同時に行う場面が訪れやすくなります。すると、電気会社と契約していた当初の供給量を必要量が遥かに上回ってしまうため、やはり親ブレーカーが落ちやすくなる原因となります。

なぜブレーカー容量の変更が必要なの?

一言でいうと、現在の電気の使用量とブレーカーの容量が合っていないためです。例えるなら、「この家では1日に1ℓペットボトルに収まる水しか使えません」と言われているのに、明らかに12ℓほどの水を入れようとしているような状況です。ブレーカー容量変更とは、ペットボトルのサイズを大きくする工事を意味します。

消費電力(必要電力)って何?

 

まず、電力にはV(ボルト)とA(アンペア)と言う概念があります。

電圧=V…電気を流そうとする圧力のようなものです。

電流=A…電気の流れる量です。

そこで、実際に器具や装置で必要とされる消費電力を『有効電力W(ワット)』と言い、助走や余韻などを含んだ、見かけ上は全体的に必要とされる消費電力(必要電力)を『皮相電力VA(ボルトアンペア)』と言います。

例えるなら、宿題をする上で実際に問題を解こうと消費した時間を『有効電力』、やる気のエンジンがかかるまでや集中力が切れた時に少し遊ぶといった形で消費した時間を含めた全体の勉強時間を『皮相電力』といったところでしょうか。

そしてお宅に張り巡らされた基本電線ではkVA(キロボルトアンペア)という単位が使われています。これは要はk(キロ)をかけることで、お宅でお使いになれる消費電力の総量を表す目安となっています。

ブレーカー容量の変更にはどれくらい選択肢があるの?

一般的に、ブレーカーには基本電線が3本あります。

日本では30Aの電気を流したい時、一般家庭で使える電圧が200Vとすれば、使える容量は大体6kVAです。40Aといった場合に8kVAとなり、60Aといった場合に12kVAとなります。一方で、電線が2本しか存在しないお宅もあります。電線が2本のみですと、30Aでも3kVAしか容量が無い場合があります。

これを目安にブレーカー変更を考えてみましょう。

ブレーカー容量の変更方法は2種類あります。

1、電線が2本しかない場合、電線を3本に増やします。

2、3本の電線を太くします。

もちろん、3本にした上で太くするという工事も行うことは可能です。

30〜40年ほど前に建てられた戸建ての場合、電線が2本(3kVA)のことが多いと言われています。3kVAの場合ですと、例えば電子レンジとドライヤーを一緒に使えば簡単に落ちる程度の容量しかありません。それが6kVAの場合ですと、例えばエアコン3台を同時に使用すれば落ちることがあるといった具合です。

どんな家電が電気の消費量が多いの?

エアコン、TV、電気ポッド、こたつ、電気カーペットなど、常に点けていたり、光や熱を利用する家電製品は消費電力量が大きいです。そのため、ブレーカーが落ちやすくなっています。

また、常に電気を消費しているものだけでなく、一時的に使う家電も種類によっては消費電力量が大きいです。それらが加算された場合はさらにブレーカーが落ちやすくなります。

例えるなら、電子レンジ、オーブン、卓上IHクッキングヒーター、ドライヤー、食器洗い機、掃除機などです。

だからこそ、他の家電と使う時間帯を上手く調節、分散させると良いでしょう。

自宅で契約アンペアを確認する方法

各会社によって違いますが、東京電力の場合は分電盤を見るという方法があります。ご家庭に配置されている、いわゆるブレーカーと言われる場所です。それぞれの部屋へ電気を分配する役割を持ちます。東京電力では主電源ともいえる、アンペアブレーカーに色や数字が書かれており、それによりご契約Aを確認できます。

例えば、アンペアブレーカーが赤色なら10A、桃色なら15A、黄色なら20A、緑色なら30Aといった風にご契約A数を確認することが可能です。

自宅のkVAはどうやって確認するの?

実際に、ご自宅のkVAを知る手立ては無いものかとお考えの方もいるかと思います。そういった場合は電気代の支払い明細を確認するとkVAの表記があるので参照できます。ちなみに、ブレーカーの容量変更を行う際に、電気代の支払い明細に記載されているお客様番号が必要です。容量変更をご希望の方はお手元に残しておきましょう。

最後に

多くの家具が次々と電気製品となっていき、オール電化と言われる時代になって久しくあります。そんな中、今までの契約状態では電気の供給量が満足でないという状況も目立つようになってきました。そこでいくら節電をしようと考えても、昨今の夏で言えば、もはや一晩中クーラーを点けていなければ熱中症で死の危険にも繋がりかねないと全国的に警笛を鳴らされるような時代です。その上で仕事をするにもPCを点けたり、電気を灯したり、はたまたコーヒーを淹れるためにIHコンロを使用したりという機会はどうしても重なります。その上で電気の供給量が足りないとして一々親ブレーカーが落ちていてはまともな生活を送れているとは言えません。

さらに、これからの未来、いつ新たに大量の電気を必要とする生活に必需となる家具が現れるともわかりません。だからこそ、まだブレーカーがしょっちゅう落ちるという事態の方に、また、陥っていなくとも、今の時点から供給電気量を増やす備えを始めることをお勧めします。

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